鹿児島市内を走る路面電車は、鹿児島市交通局の運営によるものです。
交通局は市営バスも運行していますが、毎年赤字なのが実像です。
そこで少しでも赤字を減らそうと、電車、バス共車内広告はもちろん、スポンサーが付けば、外観も変えて走る広告塔になっています。
人によっては見苦しい、景観が損なわれると眉を顰める方もいらっしゃいますが、私的には各車両ともオリジナリティーがあって面白いと思います。
私の店はこの電車通りに面したビルの4階にあるので、窓から下を覗くと様々な広告電車が見えます。
先日何気なく外を見てたら、白と青でセンス良く塗られた電車が走っていました。胴体に大きく「フレンドシティ大垣市」と書かれていました。
ご存知の方も多いでしょうが、宝暦年間に幕府から命令され、今の大垣市の治水工事に1000名ほどの薩摩藩士が赴き、難工事をやりとげましたが、薩摩藩士の50〜60名が疫病や幕府の目付けの露骨な嫌がらせにより切腹して果てたという悲しい過去があります。大垣の方々はそれを恩と感じ、今でも慰霊祭には何百人もの方が鹿児島まで来られます。そんな義理堅い大垣市の名前を大きく書かれた電車を見るとなんだかうれしく思いました。
写真は大垣市電車と、広告のはいっていない昔からのオリジナル電車です。