幕末まで続いた薩摩武士の性質

徳川幕府が成立すると、戦に明け暮れていた薩摩武士もようやく平穏な暮らしが出来るようになりました。しかし、武の国薩摩では常に戦える準備を怠れませんでした。
他藩との境には関所を設け、少しでも幕府の隠密の疑いのある者は、密かに山中に連れて行きためらいなく殺害しました。また、ひえもん追いと言って死罪になった罪人も死体を馬に乗った武将達が槍でもってその肝を奪い合う競技も幕末まで続けられていました。
鎖国をしている日本の中で、まさに二重鎖国をしているような薩摩藩だったので、他の藩では次第に薄れていった武士の精神(いさぎよさ・死を恐れぬ心の強さ)等が残っていったのでしょう。写真は今でも残る示現流の総本家道場です。